データベース導入に関する課題
データベースの導入や移行の際に生じる主な課題は次のとおりです。これらの課題に対し、データベースシステムの導入でどのように解決できるか見ていきましょう。
- １．導入コストに関する課題
- ２．データ処理速度に関する課題
- ３．データベースの操作に関する課題
- ４．データ抽出に関する課題
- ５．定期的なデータ取得に関する課題
- ６．他システムとの連携に関する課題
１．導入コストに関する課題
システムの利用では、導入コストだけでなく運用コストも総合的にみる必要があります。特に、初期費用である導入コストは課題としてあがりやすいポイントです。
導入コストが高い
データベースの導入というと、大量のデータを蓄積するために高額なサーバを購入することを思い浮かべるかもしれません。特に開発を必要とするオンプレミス型を利用する場合は懸念ポイントの一つでしょう。
【解決策】クラウド型データベースで導入コストを抑える
初期費用が大きすぎると感じている方には、クラウド型データベースの利用がおすすめです。
クラウド型データベースはネットワーク上にデータを保存するため、初期費用を抑えスモールスタートが可能です。また利用料も比較的抑えられるため、長期にわたりデータを活用できます。
２．データ処理速度に関する課題
次にデータベースの処理速度に関する課題と解決策について確認していきましょう。
処理速度が遅くデータ抽出にストレスを感じる
データの分析担当者が抱える課題の一つとしてデータ処理速度があります。特にパソコンやシステムがフリーズしてしまうと業務がすすみません。またリアルタイムの情報、つまり情報の新鮮さを必要とする業種であればデータの処理速度は最重要課題としてあげられます。
【解決策】処理速度のはやいデータベースを利用する
データベース技術は進歩を続けており、処理速度は向上しています。この高速な処理速度は、各データベースシステムのソフトウェア技術や独自のアルゴリズムによって実現されます。
このように処理速度が高速になると、リアルタイムに近いデータを取得も可能です。
例えば、販売商品の在庫状況を把握するために夜間バッチ処理をしていると半日以上のタイムラグが生まれますが、高速処理のシステムの場合は15分で在庫状況を取得できるものもあります。また、処理スピードの高速化は担当者の業務負担を減らすことにもつながります。
３．データベースの操作に関する課題
データベースの操作が難解でわからないという課題も多く耳にします。その課題と解決策はどのようなものでしょうか。
そもそもデータベースの扱い方がわからない
データベースに関する業務は情報システム担当者のみという企業も多いかもしれません。しかし情報のシステム担当者であってもすべてのシステムに精通するのは困難です。そこで、データベースの操作性が課題です。
【解決策】直感的な操作でデータベースを利用する
データベースシステムを導入すると、Webベースでの管理画面で操作できるため、誰でも直感的にデータ抽出を行えます。また現場スタッフが知りたいデータを簡単に抽出できれば、業務速度の向上も期待できるでしょう。４．データ抽出に関する課題
いざデータベースを導入しても抽出したいデータが収集できなければ意味がありません。ここでは特に、データ抽出に関する課題と対策について確認します。
欲しいデータを探すのに苦労する
データ抽出の際、項目名やマスタ名が英語表記のためわかりづらいという声が聞かれます。欲しいデータがすぐに取り出せないこともよくある課題の一つです。
【解決策】操作性と視認性が高いカスタマイズを行う
一部のデータベースシステムでは、操作性と視認性を高めるためにこれらをカスタマイズできます。また、売上・顧客情報・在庫状況など業務内容により、項目をカテゴライズすることで欲しいデータを探す時間を短縮できます。そのため誰がどんなデータを抽出するか、その利用シーンを想定したカスタマイズは効果的です。
５．定期的なデータ取得に関する課題
業務によっては定期的にデータを取得し観測するといったものもあります。ここでは定期データ収集について課題と対策を確認していきましょう。
定点観測用データ取得の繰り返し作業が負担になっている
ビジネス課題を発見する上で、データの定点分析は非常に重要です。ところが売上日報など日々のデータを抽出する場合、毎日の業務に負担が生じる可能性があります。
【解決策】データ抽出の条件設定で作業負担を軽減する
データベースシステムを導入すると、定期的に取得する条件を設定できます。これにより担当者のデータ抽出業務における作業負担を減らせるでしょう。
６．他システムとの連携に関する課題
業務で使用するシステムはデータベースだけではありません。これはデータベースのデータを他のシステムでも利用することを意味しています。ここでは他システムの連携について確認していきましょう。
他システムと連携していないので活用できない
データベースが他システムと連携していなければ、貴重なデータを抽出しても活用できる範囲が小さくなってしまいます。また抽出だけでなく、データベースに蓄積されたデータの活用も困難になるでしょう。
【解決策】他のシステムとデータベース連携できるものを導入する
データベース導入時には、他のシステムとのデータベース連携が可能かを確認しておくことが重要です。販売管理や勤怠システム、Excel・CSVなどとの連携により、蓄積したデータの活用範囲が大きく広がります。連携に対応した製品を選べば、抽出後の分析や業務効率化がスムーズになり、導入効果も最大化できます。API連携や外部ツールとの同期機能の有無など、自社に合った連携機能をチェックしておくと安心です。
データベースでデータ抽出業務の効率を高めよう
データ抽出は、課題を発見する分析業務のうち基礎となる業務の一つです。データベースを適切に活用することでスピーディな課題解決にもつながるでしょう。
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