NTT東日本は2026年2月24日、法人向け統合型ネットワークサービス「Multi Interconnect」において、新たに3つの接続機能を追加提供すると発表しました。追加されるのは「地域エッジクラウドコネクション」「インターネットコネクション」「モバイルコネクション」の3機能で、2026年度内の提供開始を予定しています。同サービスはNTT東日本が進める「REIWAプロジェクト」の一環として位置づけられており、多様なアクセス回線と各種ネットワークへの接続を一元的に実現する統合型ネットワーク基盤として提供されてきました。
3機能が実現する「マルチ接続」の具体的な姿
今回追加される3機能は、それぞれ異なる接続先とのインターワーク(相互接続)を実現します。
「地域エッジクラウドコネクション」は、NTT東日本が提供するVMwareベースの定額制・高セキュリティ国産クラウド「地域エッジクラウド タイプV」との閉域接続を可能にするものです。クラウドと閉域網を一体的に設計できるようになることで、パブリッククラウドの柔軟性と閉域ネットワークのセキュリティを組み合わせた構成がより自然な形で実現できると考えられます。
「インターネットコネクション」は、Multi InterconnectのInterconnected WAN拠点から、同社と連携するISP事業者装置への通信を中継する機能です。これにより、顧客拠点から帯域確保型のISP接続が可能となり、品質が安定したインターネット接続環境を構築できます。従来の最善努力型(ベストエフォート)のインターネット接続と比較して、業務に必要な通信品質を担保した設計が可能になる点は、業務継続性の観点で重要な選択肢となりえます。
「モバイルコネクション」は、Interconnected WANとモバイル事業者網を閉域ネットワークで接続する機能です。閉域接続SIMを用いたリモートアクセスや、有線固定回線のバックアップ用途への活用が想定されています。テレワークや外出先からの安全なネットワーク接続、また災害・回線障害時のバックアップ通信手段として、現場での実用性が期待されます。
「マルチ接続の一元管理」が求められる背景
企業ネットワークの設計において、単一の接続手段だけで要件を満たすことは現実的ではなくなっています。クラウドへのセキュアなアクセス、社外からの安定したリモート接続、拠点間のセキュアな通信、モバイル端末の業務利用といった多様なニーズが同時に求められる一方、それぞれ別々のサービスで対応すると管理コストや障害時の切り分け難易度が増す課題があります。
Multi Interconnectが目指すのは、こうした多様なネットワーク接続を一つのサービスの中で管理できる「統合型」のアプローチです。今回の機能拡充で、既存の「フレッツ・コネクション」「クラウドインターコネクション」に加え、国産エッジクラウド・インターネット・モバイルとの接続が加わることで、対応できる接続シナリオの幅が大きく広がります。
ITインフラの選定担当者にとっては、ベンダーやサービスの数を減らしつつ、必要な接続機能を包括的に確保できるという観点が、運用管理の効率化とコスト最適化の両面で評価できるポイントとなりえます。特に、国産クラウドとの連携という観点は、データ主権やセキュリティポリシーの観点から国内クラウドを優先する方針を持つ企業にとって、注目すべき選択肢と言えそうです。
まとめ
NTT東日本「Multi Interconnect」への3機能追加は、企業ネットワークの多様化するニーズに対して統合型で応える方向性を強化するものです。クラウド・インターネット・モバイルという現代の企業ネットワークの主要な接続先をカバーする拡充は、法人ITインフラのシンプル化と柔軟性向上の両立を支援する取り組みとして注目されます。統合型ネットワーク基盤の競争がどのように展開するか、引き続き注目されます。

