業務効率化
2026年03月11日

セキュリティ・AI・DXの最前線が集結──「IT・DX総合展 春 2026」が4月に開催

セキュリティ・AI・DXの最前線が集結──「IT・DX総合展 春 2026」が4月に開催

セキュリティ・AI・DXの最前線が集結──「IT・DX総合展 春 2026」が4月に開催(写真はイメージ)

2026年4月8日(水)から3日間、東京ビッグサイトにてRX Japan合同会社が主催する大規模なIT・DX総合展が開幕します。「Japan IT Week 春」「Japan DX Week 春」「営業・デジタルマーケティング Week 春」「EC・店舗 Week 春」の4つの展示会が同時開催されるこのイベントは、1,100社の出展、そして60,000名規模の来場が見込まれており、日本最大級のIT専門展の一つとして位置づけられています。

今回の総合展が特に注目を集めているのは、現在の企業ITが直面している複合的な課題をそのまま映し出したテーマ構成にあります。サイバー攻撃の手口が高度化し、二重恐喝型のランサムウェア被害が拡大するなかで、セキュリティ領域の刷新は経営課題として認識されるようになっています。それと同時に、生成AIの実務活用や企業全体のDX推進も急速に求められており、技術選択のスピードと正確さへのプレッシャーが高まっています。こうした背景を踏まえると、今回の展示会は「技術トレンドの見本市」という従来型の性格から踏み出し、課題解決の実装プロセスを企業が一度に比較・検討できる場として設計されていると受け取れます。

4つの展示会が連携する横断的な構成

総合展を構成する4つの展示会はそれぞれ独立しながらも、相互に連関する領域を扱っています。「Japan IT Week 春」はシステム開発・運用・保守を軸とし、「Japan DX Week 春」はAI・データ活用やDX推進ソリューションを中心に据えています。「営業・デジタルマーケティング Week 春」ではSFA/MA・CRMなどの営業支援領域、「EC・店舗 Week 春」では通販・店舗運営の効率化に関するソリューションが展示されます。

セキュリティ、AI・データ活用、業務自動化、顧客接点のデジタル化という複数の領域が一つの会場に集約されることで、担当者が個別に展示会を渡り歩く手間なく、横断的な比較・検討が可能になります。経営層から情報システム部門、現場の業務担当者まで、それぞれの関心に沿った情報収集ができる構成は、意思決定の効率化という観点からも評価できそうです。

注目ソリューションが示す技術トレンドの変化

出展製品として紹介されている事例のなかには、現在のIT課題をよく映しているものが見られます。

ランサムウェア対策の文脈で注目されるのが、高千穂交易株式会社が展示する「halcyon」です。既存のEDRやバックアップ対策の"隙間"を埋めることを設計思想とした専用ソリューションとして紹介されており、従来型の対策を置き換えるのではなく補完する位置づけが取られています。セキュリティ製品の選定において「既存投資との整合性」を重視する傾向が強まるなか、こうした補完型のアプローチが改めて評価されていると捉えられそうです。

生成AI活用の領域では、株式会社テンダが提供する「Dojoウェブマニュアル」が挙げられています。現場作業をスマートフォンで撮影するだけでマニュアルが生成・管理・共有できるというアプローチは、製造・物流・サービス業など現場業務の多い業種にとって、生成AIの「実務レベルの活用事例」として関心を集める可能性があります。17か国語対応という点も、グローバルな人材活用が求められる現場での実用性を高める要素と考えられます。

また、AVITA株式会社の「AVACOM」はアバターと生成AIを組み合わせたオンライン接客サービスです。店舗・受付の無人化・省人化を実現するという点で、人手不足という構造的課題へのアプローチとして位置づけられます。小売・サービス業においてAI活用の議論が「コスト削減」から「顧客接点の再設計」へとシフトしつつある流れを、こうした製品群が体現していると見る向きもあります。

ITツール選定に関わる担当者へ

今回の展示会が「実機デモや導入事例を通じた比較・検討」を前面に打ち出している点は、ツール選定の実務担当者にとって意味のある変化です。カタログや資料だけでは判断しにくいUI・操作感・他システムとの連携性などを、現場感覚で確認できる機会として活用できる可能性があります。

同時開催される特別企画として、情報システム部門向けの「情シス応援」コーナーや、NVIDIAパートナーによる最新技術セッション、さらに中国・韓国・台湾企業とのマッチングサービスなども設けられています。海外ソリューションとの接点が得られる機会は、国内製品だけでは見えにくいコスト・機能の比較軸を持つうえで有益と考えられます。なお、出展社数・来場者数は最終見込みであり、開催時には増減の可能性があることが主催者より明示されています。

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まとめ

「IT・DX総合展 春 2026」は、セキュリティ・AI・DX・マーケティング・ECという企業ITの主要領域を一堂に集めた大規模イベントとして、4月8日から3日間にわたって開催されます。技術の高度化と実装課題の複雑化が同時進行する現在のIT環境において、こうした横断的な展示会の存在意義はむしろ高まっていると言えそうです。出展製品の顔ぶれや特別企画の内容からは、業界全体が「技術導入」から「課題解決の実装」へと軸足を移しつつある傾向が透けて見えます。今後、展示会そのものがどう進化していくか、また実際の来場者がどのような課題意識を持って会場を訪れるかという点も、IT業界の動向を読み解くうえで注目していきたいところです。

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